幾つもの雁行2階建て住宅が路地と空中歩廊によって立体的な回遊性を形成する建築配置となっている。
建築においても路地性とコミュニケーションの誘発がテーマとなっているようにランドスケープデザインにおいても『イドバタ』をテーマとして路地に自発的な滲みだしが生まれる「きっかけ」を与えることを意図している。
一方、路地の適度なスケール感は、居住者への視線制御、バリアフリーとしてのフラットレベルの形成、各住戸からの避難通路幅員の確保といった様々な制約条件となってデザインに跳ね返ってくる。こうした機能的に導かれた必然的解答に、①路地の迂回・雁行によって多様な方向性や距離感を与え、②低木や生垣によって動きをコントロールし、③高木で視線を受け止める、といった操作を加えることによって意匠的解答として昇華させている。
名称 :わかたけの杜 ランドスケープ
事業主:社会福祉法人 若竹大寿会
所在地:横浜市青葉区
規模 :15,617.16m2
竣工 :1期 2014年3月
2期 2014年12月予定
ランドスケープ:カネミツヒロシセッケイシツ
建築 :吉田明弘/ヨシダデザインワークショップ
井上康/健康設計
施工 :大洋建設
掲載誌:『KJ 2013年10月号』
『日経アーキテクチュア 2014.08.25号』